この記事は、成果を出すためのLP作成と広告運用の具体的なノウハウ(全体像とキーワード編)の続きです。
まだご確認いただいていない方は、ぜひご覧ください。
この記事では、成果を出すための要素である、LPと広告文、運用について、ご紹介していきます。
ー目次ー
LPと広告運用に重要な要素②LPの作成
1、LPの文章構成
このパートでは、成果が出やすいLPの構成について、お伝えします。
もちろん商材がBtoCかBtoBかによっても異なりますが、成果が出やすい文章構成については、ある程度きまった型があります。
以下は、LPの例です。
出典:web幹事
上記の画像が、LPの一例です。
では、普段見かけるこのようなLPは、どういう構成になっているのでしょうか?
また、どんな構成にすれば成果がでるのでしょうか?
下の表が、成果が出やすいLPの構成です。
これについて、一つ一つご説明していきます。
(ⅰ)ファーストビュー
ファーストビューとは、ユーザがページに来て最初に目にする部分です。
ここで離脱してしまうユーザが大半です。
もちろん、業界や商材によって違いがあるがものの、多くのユーザがこの部分で自分に関係するサービスかどうかを判断してしまいます。
離脱されないためには、以下の2点に注意することが重要です。
・ユーザの検索キーワードが書かれているか
・ほしいサービスだとわかるか
そしてこのファーストビューも、成果を決める上でやはり重要です。
例えばファーストビューを見た結果、ユーザの30%が離脱した場合と、60%が離脱してしまう場合では、それだけでお問い合わせ数も2倍違うことになります。
また、このファーストビュー一つで、実際にユーザの離脱率にそれだけの変化がでてくることは多いです。
そのため、ここは丁寧に考えていく必要があります。
(ⅱ)課題の提示
次に、課題の提示のパートです。
課題の提示とは、こんなお悩みありませんか?という形で、ユーザの悩みを箇条書きで示すことです。
ここでの目的は、ユーザの共感を得ることです。
共感を得る手段は別に課題の提示に限りませんが、一番有効なのが課題の提示なので紹介しています。
共感を得るとは、ユーザに「このサービスは自分の課題や願望をかなえてくれそうだ」と期待させ、次を読み進めてもらうようにすることです。
(ⅲ)解決策の提示
次に、解決策の提示です。
まず、ここまで読んでくれるユーザはどういう状態でしょうか。
ファーストビューを見て、自社のサービスが少なくとも選択肢の一つに入り、課題を感じていることもわかります。
そのため、かなりCVに近いユーザと言えます。
ここまできたら、自社のサービスで、その課題をどう解決できるのかを示します。
それがこの解決策パートの役割です。
具体的には、以下の順で示すと、ユーザの納得感が高まり、成果が出やすいと言われています。
・結果
このサービスを使うとどうなるのか、どんなメリットがあるのか
端的に示す。ユーザが求める結果を想起させる。
・実証
なぜ、そのメリットがあると言えるのか
サービス自体にこういう特長があるため。
・信頼/安心
そのメリットがあると、信頼して良い理由は何なのか。
実績や利用者数など。
(ⅳ)クロージング
最後にクロージングです。
ここでは、ユーザの購買意欲が高いことは明白です。
最後に、今申し込みをしなければいけない、と思わせることが重要です。
つまり、背中を押してあげることです。
そこで、割引クーポンなどのお得情報や、お手軽さ、つまり「ボタンを押すだけですぐにご連絡します」などの情報を提示することが重要です。
出典:10倍売れるコピーライティング(バズ部)
2、CTAの重要性
まず、CTAとは、お問い合わせボタンのことです。
以下は、キーエンスの「バーコード講座」というwebメディアですが、この下の方に「資料ダウンロード」や「ご相談・お問い合わせ」という文言があると思います。
これがCTAです。
出典:効果的なCTA事例からトレンドを解説。文脈に合わせたCTAは古いのか?
CTAの置き場所はサイトによって様々ですが、重要なのは目立たせることです。
例えば、LPの基調カラーが灰色なのに対して、などの対照的なカラーを使う、ということです。
わざわざお問い合わせボタンのことをここで話題にあげる理由は、これが成果に直結するもっとも重要なものだからです。
上記で、LPの構成の話をしてきましたが、そもそもその目的は、CTA にユーザを誘導するためです。
なので、いくら内容が充実したLPになってても、CTAが最適でなければ意味がありません。
さらに、CTAを何にするかも重要です。
例えば「無料相談」にするのか、「資料請求」にするのかによっても成果がかわります。
純粋にCVRだけで見ると、資料請求の方がクリックするハードルが低いので、多くのCVをとることができます。
しかし、だからといって安直に資料請求をCTAにするのはよくないです。
例えば目標は商談化に1カ月で、5件商談化に持っていきたい場合を考えます。
以下2つのケースをご覧ください。
このように、結果的には、資料請求の方が目標とするCV数が少なくなってしまう、なんてこともありえます。
資料請求がダメと言っているわけではありませんが、特にBtoBの場合、全体の設計から行うことが重要です。
LPと広告運用に重要な要素③広告文の作成
1、広告文の重要性とは?
そもそも広告文は、検索結果への自社の広告の表示回数を増やす意味で重要です。
先ほど、広告は競りの原理なので、広告を出したい人が増えるほどクリック単価が高くなるという話をしました。
そして、結果的に、高いクリック単価を払っても良いと言った人が、広告枠を得ます。
しかし、単純に高いクリック単価を払えば、広告枠を得られるというわけではありません。
そこには、広告文が関係してきます。
具体的には、Googleのアルゴリズムにより、キーワードとの関連性が高いと判断した広告文は高く評価され、結果的に自社の広告の表示回数が増えます。
そのため、ユーザがクリックしたくなるような広告文を作ることが重要です。
2、成果の出る広告文の作成方法
ここでは、具体的な広告文の作り方をお伝えします。
広告文の作成で重要なことは2つです。
・キーワードと合致した広告文を作ること
・ユーザの潜在ニーズに応えられているか
まず最低限、最低限、検索したキーワードが入っていることが重要です。
しかし、それは競合はどこでもやっています。
競合と差がつくのは、ユーザの潜在ニーズに応えられているかということです。
潜在ニーズとは、言葉になっていないユーザの願望のことです。
例えば、「店舗 DX」で検索するユーザの潜在ニーズは何でしょうか?
それは例えば、「店舗にお客を集客したい」かもしれません。
つまり、ユーザにとってDXは手段であり、目的は集客です。
このようにして、潜在ニーズを見極めていくことが重要です。
具体的に広告文を作るためのアイデアのブレスト方法は以下のように、様々あります。
繰り返しになりますが、ポイントはユーザの潜在ニーズをとらえることです。
またTwitterヤフー知恵袋は、かなり具体的な相談やつぶやきを感情的に吐き出すプラットフォームとなっている側面があるので、この潜在ニーズの情報収集にはかなり有効です。
LPと広告運用に重要な要素④広告運用
最後に広告運用です。
ここが最後に広告費とCV数を決定する部分になります。
広告を出稿する場所やターゲットをコントロールし、目標としているCV数を獲得できるよう、調整を地道に行って行かなければなりません。
ここは、運用の経験が重要な領域です。
なかなか言葉だけでは伝わりきらない部分も多く、また様々な変数があり全ては書ききれないため、特に成果に直結するような重要な点を、かいつまんでお伝えしていきます。
1、アカウント構築のコツ
そもそもここでいうアカウント構築とは、Google広告のアカウント構築のことをさします。
管理画面は以下のようになっています。
まず、アカウント構築の目的は、以下です。
・予算の消化方法をコントロールする
・表示回数を増やす
例えば、表示回数だけが一方的に増えても、クリックされなければ意味がないですし、予算の消化方法をコントロールして、適切な配分ができていても、表示回数がそもそも少なければ意味がありません。
具体的には、以下2つが重要です。
⑴キーワードマッチタイプの決定
⑵ツールの導入
⑴キーワードのマッチタイプの設定
これは4つ種類があります。部分一致と絞り込み部分一致、完全一致などがあります。
詳細な説明は省きますが、簡単にお伝えすると、上記3つのうち、左側の設定ほど、多くの検索キーワードで広告が表示されるようになります。
ただしその分、広告費を多く使ってしまうことにもなるので、注意が必要です。
例えば、ターゲットの検索キーワードを読みにくく、運用しながら探っていきたいという場合、部分一致に選択することで、広く検索キーワードを拾っていくことができます。
⑵ツールの導入
また、直接成果に影響する指標ではありませんが、データの集計と計測に必要なツールもここで導入する必要があります。
特に入れるべきは、Googleアナリティクスと、fullstoryというツールです。
特にGoogleアナリティクスは絶対に入れるようにしてください。
Googleアナリティクスは、ユーザがどんなキーワードで検索したかや、どの広告文をクリックしたか、サイトにどれくらい滞在していたかなど詳細なデータを取得できます。
広告運用ではデータをもとに改善していくことが重要になりますが、その改善のためのデータが取得できなければ意味がありません。
そこで、そのデータを取得するためにGoogleアナリティクスを使い、データを取得しておく必要があるのです。
またfullstoryは、LP上のユーザーの行動を視覚的に収集できるツールです。
ユーザー1人1人がページをどうスクロールし、どの箇所をクリックして、どこで離脱したのかわかるため、LPの改善にはうってつけです。
以下がfullstoryです。
出典:Web来訪者の行動を可視化する4つのサービスを紹介
2、実際の運用のコツ
⑴運用開始後すぐにやるべきこと
運用開始すぐにやるべきは、不要なキーワードを除外していくことです。
キーワードの除外もGoogle広告でできます。
例えば、東京の歯医者を探しているユーザを集客したいのにも関わらず、「大阪 歯医者」というキーワードで検索されていたら、明らかに不要なキーワードだとわかります。
そこで、そういうキーワードは省くべきです。
また、これは不要な検索キーワードで検索されていることがわかった瞬間に、すぐに除外するようにしてください。
仮にその不要なキーワードが1クリックで1000円だった場合、それが1回クリックされてしまうだけでも1000円を消費してしまいますが、さらにもう1クリックされてしまうだけで2000円を無駄に消費してしまうことになります。
明らかに不要なキーワードだとわかっているのに、そこに予算を消化してしまっては非常にもったいないですよね。
そのため、”すぐに”除外するようにしましょう。
以下Google広告管理画面の「ツール」タブの「除外キーワードリスト」から除外することができます。
⑵運用開始3日以降にやるべきこと
開始3日以降にやるべきことは大きく3つあります。
1つ目は、広告文を訂正することです。
1週間運用を進めれば、どの広告文に成果が出ておらず、どの広告文に成果が出ているのか、ある程度わかってきます。
例えばある広告文AのCV数が10、広告文Bが5だったら、広告文Bのパフォーマンスが低いとわかります。非常に簡単な話です。
成果が出ていない広告文は停止し、成果の出る広告文になるべく予算を投下するようにしましょう。
2つ目は、上限クリック単価の設定を見直すことです。
例えば上限クリック単価を400円で設定した場合と300円に設定した場合では、かなりクリック数に違いが出てきます。
以下のパフォーマンスでは、どちらのパフォーマンスの成果が優れているでしょうか?
上記を比較すると、1CVをとるために、パフォーマンスAでは8000円かかっているのに対して、パフォーマンスBでは5000円だということがわかります。
一見、パフォーマンスAの方がCV数が多いため、こちらの成果の方が優れている、とお考えになるかもしれません。
これを踏まえると、少ない広告費で多くのCVをとりたいのであれば、パフォーマンスBをとるべきだと言えます。
このように、上限クリック単価の設定を行います。
⑶運用開始2週間以降でやるべきこと
ここまでくると、かなり詳細なデータが蓄積されているはずです
ツールによっては、ユーザはLP上でどんな動きをしているのか、データとしてわかると思います。
そのデータを踏まえて、LPの文言のABテストを行いましょう。
例えば、複数のユーザが特定の場所を執拗に何回もクリックしていたら、どういうことが言えるでしょうか?
あくまで仮説ですが、以下2つのことが考えられます。
①その箇所についてもっと詳しく知りたいと考えており、押せばその詳細ページに飛べるのではないかと考えている
②その箇所がリンクだと勘違いさせてしまうようなデザインにしてしまっている(リンクでもないのに、ボタン風に見せてしまっていたり、青色でリンクだと勘違いさせてしまっている、など)
このようにユーザの反応を丁寧に拾い、その上で仮説を立てていきます。
その仮説を踏まえて、実際に文言の修正を行っていくのが、LPの文言のABテストです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここまでで、LP作成と広告運用で成果を出すために必要なことを、以下4つにわけてお伝えしてきました。
・キーワード
・LP
・広告文
・広告運用
かなりボリュームのある内容ですので、一読して全て理解するのは難しいと思います。
しかし、どういう要素がどう成果に影響してくるのか、少しつかめたのではないでしょうか?
ぜひ、何度も読み返して、今後にお役立てください。
また、LPや広告運用に限らず、オンラインでの新規顧客の獲得を模索しているという方は以下の記事もご覧ください。
様々な手法を体系的にまとめています。