【世界初調査事例】廃棄されていた素材をエコに繋げる 人気チョコレート店が作る世界初のお香
2000年の創業以来、横浜市内に複数の製造拠点を置き、カカオ豆の焙煎からチョコレートへの加工・販売まで一貫して行っているチョコレートデザイン株式会社。
クラフトチョコレート専門店である「VANILLABEANS(バニラビーンズ)」にて主力商品のショーコラなどを販売し、みなとみらい本店をはじめ6つの実店舗を運営している。
2007年にはフェアトレードチョコレート(カカオ生産者から適正価格で調達して生産されたチョコレート)を導入し、SDGsが謳われるよりも前から適正な取引に取り組んでいる。
これまではチョコレート商品を提供してきたが、今回はカカオ豆の種皮であるカカオハスクを用いた世界初のお香を開発した。
なぜ食品会社がお香の開発に至ったか、世界初を㏚する経緯を広報の新井様と経営企画室の鈴木様に伺う。
【写真左から】
ステラアソシエ株式会社 代表 保木 佑介
マーケティング部 PR・SNSグループ PR広報チーム 兼 SNSチーム リーダー 新井 泉季 様
経営企画室 マネージャー 鈴木 愛 様
取材場所:バニラビーンズ ザ ロースタリー
― 簡単に会社のご紹介をお願いします。
鈴木 私たちはスーパーで買えるチョコレートと最高級チョコレートの中間に位置する商品を展開しています。ささやかなぜいたく品として「ショーコラ」「パリトロ」といったチョコレートを提供しています。
―お二人の担当業務を教えてください。
鈴木 全社に関わる事業を主に担当しています。事業戦略だけではなく新店舗の開発や、トレンド分析もしています。今回はカカオハスクのアップサイクル事業という文脈でお香の商品企画も担当しました。
新井 私は広報担当しております。弊社は主にカカオ豆からチョコレートを作っており、そのチョコレートを使ったスイーツやカカオを使った製品、また、店舗展開や商品展開を周知する広報活動をしています。
メディアの方向けにプレスリリースの配信や、1人1人のお客様に向けたメールマガジンの配信をしています。あとは店舗でアプリを所有しておりまして、アプリをお持ちのお客様向けのお知らせやInstagram、XといったSNSを中心に弊社の魅力発信をしています。
― 今回の商品について教えてください。
鈴木 カカオの皮の部分をカカオハスクと言うのですが、食べても美味しい素材では無いので通常は全て廃棄しています。それを使った商品を企画しました。
カカオハスクは砕くだけだと粗いので粉末状にして香料を混ぜてお香にしています。
他にサンダルウッドやシナモンを混ぜていますが、カカオの香りは残すように調整しているのでカカオの特徴が出ていると思います。
火をつけてお香として炊いても長く余韻が残って楽しめる商品です。
鈴木 弊社でチョコレートを作る過程でカカオハスクが年間約12t発生していました。
今まではそれを捨てるしかなかったのですが、やっぱり勿体ないなと。
このカカオハスクを使って何かできないかと考えました。
― 他の商品ではなくお香にした理由はなぜでしょうか、
鈴木 いろいろ探していく中で、食品以外のものでも使えるねと気づきました。
食品以外の雑貨などを探していたのですが、ハスクには香りが残っているのでそれを生かせるものと考えてお香に行き着きました。
― この商品が完成した時に広報サイドとしてはどうPRしたいと考えましたか。
新井 アップサイクルをテーマに活動していたので、今まで廃棄されていたカカオハスクを使ったエコなお香という部分をPRしたかったです。
また同様の商品はないのではないかと考えていたので、それであれば第三者に調査を依頼しようと考えました。
― 自社調べではなくなぜ調査会社を探したのでしょうか。
新井 チョコレート業界の関係者であれば今までにないということは分かってもらえると思いますが、消費者の方はご存知でないのではと思い、
第三者に証明してもらえた方がPRしやすくより多くの人に知ってもらえるので、確実に世界初と謳える方がいいと考えました。
カカオ豆を使ったお香は商品展開をしているので認知度はありますが、豆の表皮であるカカオハスクがどういうものかまでご存知の消費者は少ないと感じています。
― どのように調査会社を選びましたか。
新井 プレスリリースの期日が決まっていて日数もなかったので納期が最優先でした。
今まで外部の会社に調査を依頼したことはなかったので一から探しまして、数社相談しました。
その中でステラアソシエさんの納期が一番早かったんです。他社様だと納期を約束できないということだったのでステラアソシエさんにお願いしました。
保木 お問い合わせいただいた当月中の納品希望だったのでかなり急がれていたと思います。
ご契約前の事前調査でカカオハスクを使った商品は世の中的に少ないことを把握していました。
であれば全世界対象でも2週間で調査可能だと判断し、ご提案させていただきました。
新井 実際に2週間で調査をして頂けたので非常に助かりました。
― 世界初という言葉を使用したことによる反響は感じられますか?
新井 先日クリスマスケーキのメディア関係者向けイベントをしまして、来場者の方にはお香をお土産にしました。
世界初ということに興味をもっていただけ、媒体でも紹介しやすいという反応をいただけました。
今後ハスクを使って他の商品も考えているのでしょうか。
鈴木 お香だけでは12tを消費しきれないので、他にも企画をしていきたいです。
新井 みなとみらいの本店でもソファのカバーにハスクで使ったレザーを作って店舗に置いています。こういった取り組みを増やしていきたいですね。
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