新規事業コンサルタントの保木です。今日は「ベンチャー転職に成功するには?」というテーマです。
ベンチャーのステージによって変わるので、4つに分けてご紹介します。
アーリーステージ
創業期に入った場合、自分の成果が会社の成長に直結するので、事業が成功すれば旨みが一番大きいステージです。
気をつける点は、共同創業者のようなポジションなので、雇われる意識を捨てる必要があること、仕事を自分で作り出して自走することが求められることです。
後者に関して、大手から転職する人は大きなギャップを感じます。この人数だと、役職と職種はあって無いようなもので、営業もバックオフィスも全員参加で働くことになります。穴がたくさんあるバケツを、ひたすら埋め続けるイメージです。
ある程度レールが引かれた状態で働きたい人には、苦痛でしか無い環境でしょう。
ミドルステージ
顧客がついてきて、事業が回り始めた段階です。
気をつける点は、アーリーステージと一部同じで、雇われる意識の排除と自走については共通します。それに加えて、アーリーステージは入社時や会社が大きくなった段階で、株式・ストックオプションを得られやすいのに対し、この段階ではそれがほぼない点です。
幹部はアーリー時点で入った人たちなので、ミドルでは純粋な自己成長を目的に入る必要があります。
そこで積んだキャリアを活かして、次の就職先でアーリーベンチャーの幹部として参画するか、自ら起業するなど、キャリアアップのための足がかりと捉えるのが適切でしょう。
レイターステージ
事業がある程度軌道に乗ってきた段階です。この規模になると、仕事の役割が決まってきて、事業の一部分だけを担うことになります。
気をつけることは、大企業ほどではないものの、それなりに分業された仕事に就く可能性が高いため、その場合に大きな成長は望めないことです。そのため、とりあえずベンチャーに入れば成長できると思っていると、成長角度に違和感を感じます。
ただ、ミドルまでに作った創業事業をコアとした新しい事業を作る、いわゆる第二創業期の事業参画であれば、ミドルに近い経験は得られます。
そのため、同じ規模でも自分に与えられる仕事は何かを吟味する必要があります。
メガベンチャー
上場などを済ませ、有名になった会社です。代表的なのは楽天やサイバーエージェント、DeNAです。
気をつけることは、この規模はもはや大企業なので、成長環境としては魅力的でない点です。
このステージに入る場合、既にその企業が持つサービスやネームバリューが無いとできないようなサービスを作るために入るのであれば有用です。次世代のECを作るために、楽天に入社して楽天市場が持つユーザー、出店パートナーを活用した事業展開をするとか。
そういった特別なアセットを必要とするサービスをご自分で考えられているのであれば、魅力的な会社になります。
弊社はここでいうアーリーステージになるわけですが、このタイミングで入社いただく方は新卒・中途に限らず「雇われ人」ではなく、「共同創業者」の位置づけになります。つまり、自分の成長が会社の成長に直結します。会社が大きくなることに比例して、自身の給与が上がり、仕事のチャンスが大きくなるなど、浮き沈みをモロに感じやすいです。
分業された一部分をやるのではなく、落ちている仕事を拾ったり、必要だけど今はない仕事を自ら作るなど、主体的に仕事をしたい人には向いていると思います。人に言われて受動的に動いたり、決められたレールに沿って動くよりも、ある程度自分の考えをもって行動していきたい人には適した環境です。
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保木 佑介
大学時代、ヤフーグループにて求人サービスの立ち上げに関わりサービスリリースから運用までを経験。RPAホールディングス(現オープングループ【6572】)に入社後、大手製造業が保有するR&D技術の出口探索を中心に100以上の新規事業プロジェクトに従事(主な担当業界は化学とSIer)。2018年3月、RPAホールディングスのマザーズ上場を機として同5月にステラアソシエを創業。2020年、No.1を証明する「ファーストテックサーチ」をリリースし、テレビCM等の根拠データとして利用される。その後、No.1調査の有識者としてNHK「クローズアップ現代」に出演。
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